クリスプカットと言われた美しいデザインの初代シルビアが、高価だったためにわずか554台しか売れずに1968年に販売を終了し、7年間の空白(反省?)期間を置いて1975年に登場したのが2代目S10型(MC後S11型)シルビアです。
初代シルビアが、初代フェアレディSP310型のシャーシを利用したのに対し、2代目は初代の失敗を糧にして安価にするためサニーベースに変わります。ただしエンジンはサニーよりも高級にして4気筒L18型の1800ccだけです。
この2代目シルビアは元々はマツダに続き、世界で2社目となる量産ロータリーエンジンを積むクルマとして登場する予定でした。
しかし1973年に起きた第四次中東戦争による第1次オイルショックで、ガソリン価格が急騰し、燃費の悪いロータリーエンジン車をこの時期に出せないということで、急遽仕様を変更して既存のレシプロエンジンを搭載したという曰く付きのクルマです。
思い切った斬新なスタイルでスペシャリティカーの元祖的なクルマですが、よく見ると、小さなサニーのシャーシを使っていたこともあってか、フェンダーから大きく内側に入り込んだタイヤなど、全体的にアンバランスさが目立ちました。
同時期のライバル、三菱ランサーセレステは1600ccエンジンがメインでしたが5年間で30万台以上、トヨタのセリカ(2代目A40/50型)は4年間で13万台を販売したのに対し、2代目シルビアは4年間でわずか5万台ほどという少なさでした。
CMキャラクターには、車名と同じと言うことで、1974年の映画「エマニエル夫人」が爆発的なヒットをしたシルヴィア・クリステルを起用しました。しかし残念なことにパンフレットに出てくる写真ではちゃんと服を着ています。
パンフレットには発行日の記載がありませんが、1977年8月のマイナーチェンジ時(新たにGグレードが追加、グリル変更、2トーンカラーの設定はまだなし))のものと思われます。
写真は低画質ですので、写真下のリンクから高画質のPDFでご覧ください。
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1970年代後半頃から80年代にかけて収集した新車のパンフレット(カタログ)を不定期にアップしていくというシリーズです。JPG画像やPDF画像を転載や他で使う場合は、出典とリンクを記載してください。 |
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