6年ぶりに関西への長距離ドライブツアーを決行しました。いや〜久しぶりです。
実は物心がつくかどうかという幼児の時に、熊野・和歌山へ連れて行ってもらった記憶がわずかながらあるものの、那智の滝を見たことぐらいしか記憶に残っていないので、今回あらためて和歌山市内と熊野三山を急ぎ足で巡る二泊三日の計画を立てました。
高速道路の深夜割引を利用するため、深夜3時頃に川崎の自宅を出発し、東名川崎ICから新東名〜伊勢湾岸自動車道〜名阪国道〜京奈和自動車道(国道24号線)を経由し、最初の訪問先根来寺の近く紀の川ICへ向かいます。
この川崎から和歌山へのルートですが、Googleマップのルート検索やカーナビの「標準ルート」だと、到着時間優先のためか伊勢湾岸自動車道から新名神、名神、第二京阪、京滋バイパス、阪和自動車道経由を薦めてきます。
しかしそのルートだと京都・大阪市内の混雑する場所を経由しなければならず、さらに全行程が有料道路で高速料金が高くなります。
そこで伊勢湾岸自動車道から先は、無料の名阪国道や京奈和道を含む「距離最短ルート」へ変更しました。想定上の所要時間は23分多め※にかかりますが、通行料金はETC深夜割引適用で比較すると3,700円安く済みます。
※マップ上のルート検索では時間が多めですが、実際は深夜など混雑しないと制限スピード以上で流れるので所要時間に大差はないと思われます。
東名川崎IC〜岩出根来IC(和歌山県岩出市)のECT料金比較(出典:ドラぷら)
・時間優先 新名神・阪和道経由 ETC 13,640円 深夜割引 10,160円 5時間35分 532.3km
・距離優先 名阪国道・京奈和道経由 ETC 9,070円 深夜割引 6,430円 5時間58分 510.9km
名阪国道は有料区間もありますが、今回使うルート上では三重県の亀山から奈良県の天理までの73kmが無料で、天理から郡山の1区間270円(ETC利用)だけが有料です。慣れた人は無料区間の天理ICで降り、1区間は下道で走る人が多い感じでした。
名阪国道(無料区間)は自動車専用道路ではあるものの高速道路ではないので、専用のサービスエリアの代わりにところどころ下の一般道へ降りたところのドライブインや道の駅で休憩等をとります。
私は奈良市に入ったところにある「道の駅 針T・R・S」へ名阪国道をいったん降りてトイレ休憩をとりました。
西名阪国道を郡山下ツ道JCTで降り京奈和道へ入りますが、まだ工事中のためすぐに一般道に合流します。
その一般道(R24)は橿原近辺が少し渋滞気味ですが、すぐに抜けて課金がされない京奈和道自動車道に入ると一気に和歌山方面へ向かいます。
この京奈和自動車道もまだ工事中の奈良県橿原市から和歌山市(紀の川IC)までの区間(約50km)は現在(2022年4月)無料のうえ、自動車専用道なので70km/h+αで一気に快適に走れてお得です。
京奈和道自動車道の紀の川ICを降り、最初の目的地、「根来寺」(和歌山県岩出市)へ向かいます。
根来寺到着は川崎の自宅を出発して6時間30分ほどかかりました。Googleマップのルート検索の所要時間は約6時間ですが、途中で2回の休憩(SAのコンビニで朝食&トイレ休憩)と、橿原市内の一般道で朝の渋滞時間にはまって少し時間ロスをしたので、ま、こんなものでしょう。
根来寺は、平安時代末期の1130年に創建された大日如来等を本尊とする由緒あるお寺で、有名になったのは、室町時代から戦国時代にかけて同じ和歌山の雑賀衆とともに当時最先端の鉄砲で武装した傭兵鉄砲隊(根来衆)をつくり信長、秀吉、家康などと敵味方で絡んでいたことです。
根来寺 大塔(日本最大の多宝塔で国宝)1547年竣工
サクッと見学を追え、次に向かうのは、和歌山市内を30分ほど走った海沿いにある「淡嶋神社」(和歌山市加太)です。
全国に1000社あまりある淡島神社・粟島神社・淡路神社の総本社で、仁徳天皇(4世紀末〜5世紀始め)の頃に創建されたそうで由緒ある神社です。
この神社で有名なのは「人形供養」で、ひな人形や市松人形、フランス人形、木彫りの熊まで様々な人形や置物が持ち込まれ供養されています。この場所を知ったのは、内田康夫氏の「熊野古道殺人事件」です。
お詣りした時間が明るい午前中だったので良かったですが、夕方や暗い雨の日に行くと、無数の人形達の眼でにらまれている感じでちょっと不気味です。霊力の強い人は近寄れないかもしれません。
予定では、この神社参拝後はランチの時間で、この淡嶋神社近くにある人気海鮮料理店「満幸商店II」でしらす丼でも食べようと思ってましたが、計画よりも1時間以上早かったので、まだ店は開店してなく、次の予定地和歌山城へ向かいます。
和歌山城近くの公共駐車場が1時間無料という情報を得ていたので、カーナビの指示通りそこへ向かい、ナビが「次の角を左折です」と案内した場所を探していると前を走っていたクルマが左折したのを見て「あそこを左折すればいいのね」と理解して左折したところ、後ろから白バイがやってきて、「ここは左折しちゃダメ」と。減点2と反則金7千円です。
バカバカしい。不案内な場所で、ナビが曲がれと案内して、前のクルマが左折していった十分に広い道を同じように左折してなぜ?世の中の不条理です。この道で左折禁止とは観光客向けのトラップとしか思えません。
確かに悪いのは見にくい標識を見落とし違反をした私だと言うことは重々承知していますが、そこへ道路に不案内な他府県ナンバーの観光客のカモが次々に引っかかることを想定し、多くの警官をわからないように配置(白バイに停められた後、周囲を見ると2〜3人の警官が道路の角に隠れて、進入禁止違反を見張っている)しておくのは違反摘発ノルマを迫られている能なし警察の本意なのだろうけどいたって姑息すぎます。
白バイ隊員もにやけた顔して「ここは違反車が多いんだよね〜」って、言うなら曲がろうとしてウインカー出しているときに「ダメダメ」って注意すれば良いだけなのに、曲がったのを見届けてからすっ飛んでやってくる。
しかも前で同じく左折したクルマについて文句を言うと「さぁ、知らない」とすっとぼけるし。あとでドラレコを再生してみたら、しっかり直前のクルマが左折していくのが映っていて、それを白バイも見張っていた警察官も見落とすとは思えないけどなぁ。どうも他府県ナンバーの狙い撃ちとも思えてしまいます。
で、白バイに案内させて目的の公共駐車場にクルマを停め、意気消沈気味に近くのラーメン屋さんへ。
和歌山ラーメン まるイ 十二番丁店 ラーメン大盛り930円
丼一面がネギまみれですが、これがこのお店の標準仕様のラーメンで、アッサリ豚骨醤油スープがとっても美味しかったです。和歌山県警はクソだけど、和歌山ラーメンは最高です。
お腹もふくれて、すぐ近くの和歌山城へ歩いて向かいます。
が、、、思っていた以上に、遠い、高い、暑い(当日は6月並みの暑さ)
周囲の二の丸あたりを散策し、遠目に写真を撮って、駐車場が無料の1時間以内に戻ってきました。
次の訪問先は和歌山城から5kmほど離れたところにあるこの前NHKの「ブラタモリ」の和歌山の回で登場していた「紀州東照宮」(和歌山市和歌浦西)へ寄ります。
紀州東照宮は関西の日光と言われる豪華絢爛な社殿で、江戸時代初期に創建されています。ただし、雑賀山の中腹に建てられていて本殿前の楼門まで108段の石段があり、しかもその一段一段の高さがあり、徹夜で寝不足という体調も重なり(無様な言い訳)見た目以上にキツかったです。
石段を登り切ったところで、振り返ると楼門を通して見える景色は県名の元となった名刹の和歌浦が一望できます。さすが紀州徳川家が権現様(徳川家康)を祀る神社だけあって最高の景色の場所に作られています。和歌浦の名前の由来は、、、長くなるので自分で調べてちょ。
初日の最後の訪問先は、宿泊するホテルのすぐ近くにある「紀三井寺」(和歌山市)です。ホテルの宿泊者用の駐車場に車を停め、フロントにひと声をかけ、カメラだけ持って紀三井寺へ向かいます。
紀三井寺は救世観音宗の総本山で、創建は奈良時代の770年頃と言われています(諸説あり)。和歌山の有名観光地と言えば紀三井寺と言われるぐらいですが、本堂が山の中腹にあり、長い階段(231段)を上っていく必要があります。
しかし、今年(2022年)4月5日に本堂近くまでケーブルカー(200円)が設置されたと新聞で読んで知っていたので、疲れた身体には助かります。
さらにそこから石段を少し上ったところに遠くからもよく見える大きな多宝塔へたどり着けます。ケーブルカーと石段のミックスは京都の鞍馬寺も似たような感じです。
さすがに山の上だけに和歌山市内と海岸が見えて眺めは最高です。
本日の宿泊は、紀三井寺の前にある「紀三井寺ガーデンホテルはやし」です。せっかく泊まるなら天然温泉付きのホテルがいいなぁと思い、こちらを選びました。
ホテルの隣に日帰り湯の「天然紀三井寺温泉花の湯はやし」が併設されていて、そこが宿泊者は無料で使えます。
ただホテル自体は昭和後期の遺物的な感じで、しばらく使われた様子もない多くの和室の宴会場があり、数十年前には社員旅行や修学旅行の団体さんで賑わっていたのでしょう。
今日一日和歌山市内を走って感じたのは、
・信号が黄色では絶対停まらない、ブレーキさえ踏まない
・信号が黄色から赤に変わった瞬間でも停まらず急いで進む
・ガソリンが比較的安い(和歌山市内ハイオクセルフ168円、三重県熊野市ハイオク193円)
■ルート
東名川崎IC→名阪国道、京奈和道経由→根来神社(和歌山市)→淡嶋神社(同)
→ランチ→和歌山城(同)→紀伊東照宮(同)→紀三井寺(同)→ホテル
走行距離 568km ETC料金6,350円(深夜割引)

「和歌山・熊野三山ツアー その2」へ続く
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