2009年06月29日

高速道路でなぜ自然渋滞が起きるのか?の考察と解消への提案(考察シリーズその3)



交通渋滞の原因は様々ありますが、高速道路上での渋滞は事故や事故の見物、道路への落下物、道路や設備の補修工事での車線規制など以外に原因が特定しにくい自然渋滞があります。

自然渋滞とは直接関係ありませんが、つい先日東名高速でなんと栄養ドリンクっぽいガラス瓶が転がっていて、直前まで気がつかずタイヤで踏みつぶしました。

踏んだ瞬間は「バシュ!」とガラスをつぶした音がしましたが、高速道路上で夜だったので、停めて検査することもできず、スピードを上げずにタイヤの様子見ながら走行しました。

また割れたガラスを踏むことになる後続の車が心配でした。ひどいことをする人がいるものです。ヘタすれば殺人罪です。

話しを元へ戻しこの自然渋滞はなぜ起きるかというメカニズムは学識経験者が中心となった「交通流数理研究会」や様々な大学などの研究機関が原因と対策を公表をしていますが、それら渋滞の原因と解決策の多くはどうも机上の空論に過ぎない気がします。

もっと現実的な解決方法はないのでしょうか?

例えば
「トンネル入り口や合流、車線減少などのボトルネックを調べてそれの対策する」
「自然渋滞において渋滞に巻き込まれたら車間距離を40mぐらいとれば渋滞は防げる」
「緩やかな上り坂に気がつかずにスピードが落ちてしまう”サグ部”を防ぐ対策をとる」
「海外では実証済みの方法で枝線から本線に合流できる車数に制限をかけてコントロールする」
などが自然渋滞緩和の有効な手段としてあげられています。

しかし実際の高速道路では、
・わずかな隙間があれば「割り込んで人の前に出る」のが最大の快感だ
・例え数メートル、数秒でも人より先に行きたい、前に出たい
・自分の流れを妨げるトロイ車が前にいると許せない
・トロイ前の車を退かせるためには「パッシング」「連続ホーン」「幅寄せ」なんでもありだ
・先が詰まっていようが自分の前をトロトロ走っている奴は「さっさと俺様のために道を空けるべきだ」
・自分はあなたがたとは違うんです高価格・高性能車に乗っているので周りの車は道を空けてほしい
・自分は他の誰よりも運転がうまいので車間距離なんてまったく必要ない、関係ない
・大型トラックやダンプは座席が高く視界がよいので前車との車間距離をとる必要はない
・自分はとても急いでいるのでパトカーさえいなければ路肩でもなんでも走りたい
・混雑した高速道路で自分の前に割り込まれるととても腹が立つ
・それ以上に自分の前のクルマのその前に割り込まれると前のクルマのドライバーに腹が立つ
・混んでいる道路で車間距離をとって走れば次々と前に割り込まれてしまうから車間を空けない
・たとえ他の車にどんなに迷惑をかけようが自分のペースを守って走ることが重要だ
・自分は初心者ドライバーなので、流れに乗るより自分のペースでゆっくり安全に走ることが許される
・仲間や家族とドライブ中の会話を楽しむのだから運転に集中できず周りに気が回らないのは当たり前だ

というようなドライバーが数多く存在しています。

というより現実的には上記のことがひとつ以上が含まれるドライバーがほぼすべてと言っても過言ではないでしょうか?

イメージ写真
syutokou11.jpg

そのような現実の中で私の考える自然渋滞解消法はいたってシンプルです。

まず今から30年前は車の数は今と比べるとはるかに少ない台数でしたが、同様に整備された高速道路の数や距離も今とは比べものにならないほど少なく設備も貧弱でした。

そして自動車はというと、現在のようにミニバンタイプと呼ばれる車は少なく、普通のセダンタイプかクーペまたは車高の低い商用バン、それ以外はトラック・ダンプでした。

しかもその乗用車の変速機は今とは逆で90%以上がマニュアルトランスミッション(以下MT)で、しかも変速ギアは3速か4速が主流で一部のスポーツ車に5速がついていました。もちろんAT専用免許なんてものはなくドライバーになるためには全員がMT車で免許を取得しています。

さてなにが言いたいかというと昔の高速道路では、
@背の高いミニバンやSUVという車がなく、前方の見通しは現在よりもずっとよかった
AMT車というのはアクセルを緩めるとそれだけでスピードはガクンと落ちるので、オートマチック(以下AT)車のように下り坂でアクセルを離してもどんどん加速していくことはない(つまりアクセルでのスピードコントロールが容易)
BMT車を運転するということは道路状況(特に上り坂や下り坂)に応じて常にギアを自分で選択しなければならないので運転に集中している必要があり、AT車のようにアクセルだけ踏んでいればとりあえず普通に走ってくれるというものではない(上り坂や急なカーブではエンジンが苦しくなる前にシフトダウンし、長い下り坂ではエンジンブレーキを併用させるためシフトダウンをする)

私は運転免許を取得し、実際に高速道路を運転してからすでに30年を越えていますが、当時から高速道路で車間距離を取らなかったり、割り込みをするマナーの悪いドライバーは今と比べて特に少なかったとは思いません。

逆に昔はもっと品質が悪く大らかだったので、渋滞するとすぐに路肩を走ったり、通り過ぎた出口に戻るためバックで走ってきたり、パンクして路肩になんの合図もなく停めている人が今よりはずっと多かった気がします。

しかし高速道路でのマナーで昔と比べて大きく変わったなと思うことが「ブレーキをやたらと多用する人が増えた」ことと「会話に夢中で運転に集中していない」ことなのです。

「ブレーキを多用する人が多い」とは、

「前の車に追いついたからブレーキで速度調整」
「上り坂で前の車がスピードが落ちたからそれにあわせるためブレーキ」
「カーブがあると、安全のためとりあえず手前でブレーキ」
「トンネルの入り口や中で前の車と車間距離を空けるためにブレーキ」
「前に割り込まれたから車間を空けるためにブレーキ」
「気がついたら下り坂でスピードが出過ぎていたのでブレーキ」
「道路情報案内を見るためにちょっとブレーキ」
「後ろから車が近づいてきたのがバックミラーで見えたのでなんとなくブレーキ」
「故障車が路肩に停まっているので気になってブレーキ」
「対向車線で事故処理をやっているので脇見したいからブレーキ」
「オービスが近くにあるので早めにブレーキ」
「先で覆面パトカーが違反者を捕まえてるのが見えたので面白いからブレーキ」
「追い越し車線から走行車線に戻るためにスピードを調整するのにブレーキ」
「会話が盛り上がって運転に集中できないからとりあえずブレーキに足を乗っけておこう」
「ATだと左足が空いているので、ブレーキに乗せておこう」
「前が混んでいるのでなんとなくブレーキを踏んでおこう」

私が免許を取って間もない頃、趣味で草レースなどにも出ていた走り屋の先輩から教わった高速道路の運転マナーに「高速道路ではブレーキを踏むというのはなにか非常事態が起きた場合の最終手段と考え、通常はアクセルのオン・オフだけで走るのが上手な運転だ」というのがありました。

実際に高速道路上でブレーキを踏む「下手な」ドライバーは明らかに少数派でした。

昔の車は今の車と違ってブレーキ性能が弱く高速道路で頻繁にブレーキをかけるとすぐにペーパーロック現象を引き起こしたり、性能の悪いタイヤが横滑りをおこしたりと危険だったことから高速でのブレーキを避ける運転が上手とされていましたが、現在のブレーキ多用の高速道路はまったく迷惑千万で走りにくい限りです。

イメージ写真
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現在の高速道路事情が20〜30年前と比べて混雑の比率が全然違うのはもちろんですが、背の高いミニバンの普及、ATの普及、俺様ドライバーの増大の3点が今の自然渋滞の最大の要因だろうと思っています。

そしてそれらの要因を解消する方法としては「高速道路ではブレーキを踏んではいけない」という基本ルールを作ってしまうことです。

警察や旧道路公団は自然渋滞が不用意なブレーキが主因であることを知りつつも「ブレーキを踏まない」という指導は一歩間違えると大きな誤解を与えてしまう危険性があるため「事なかれ主義」でそのようなことは言いませんが、あえて言うべき時だと思うのです。

えっ?そんな無茶な!と思われるかも知れませんが、高速道路でブレーキを踏むと罰金・減点されるとなったら、重大な事故が数多く起きるようになると思いますか?

一般のドライバーは事故が起きないように、かつブレーキを踏まなくてもいいように車間距離をしっかりとり走るようになるでしょうし、周囲の状況や速度、車の流れにも敏感になり、運転に集中することで不必要なブレーキを踏まないように気をつけるでしょう。

もちろん例え罰金・減点くらっても事故るよりもマシなので事故は減る一方です。俺様ドライバーがひとり流れを乱してブレーキをかけまくれば速攻で捕まえ、走りながらクセでブレーキに足を乗せてる大着者は即刻免許証を取り上げるべきです。

もちろん急な割り込みでブレーキを踏んだら「罰金・減点だ!」とはなりませんよね。それは高速道路では最低法定速度50km/hで走ることが決められているにかかわらず、渋滞や安全のために停止しても罰金・減点されないことと同じで、危険回避のためブレーキを踏むことは当然違反にはなりません。

このアイデアどうでしょうか?

高速道路で誰かがブレーキを1秒間かけたら、それがずっと後方まで伝播し何キロか後方では完全に停止してしまうという記事を読みました。

俺様ドライバーを完全に駆逐することは不可能なので、単に車間距離をとろう!と言ってもまったく無意味です。

それよりもブレーキを踏むことに抵抗のない善良なドライバーに、まず「高速道路ではブレーキを踏まない」ということを徹底してはどうかという提案です。おそらくこれで自然渋滞のかなりが解消されるはずです。

AT車が主流になってからその構造上や安全性確保やら誤操作防止の観点から「エンジン始動時はブレーキを踏む」「信号待ちなど停止の時はブレーキを踏み続ける」「ちょっとしたスピード調整もブレーキで」となにかにつけてブレーキを踏むことが多くなってきています。

それが善良なドライバーが何気なくブレーキを踏んで、ずっと後方にいる善良なるドライバーが不可思議な渋滞でイライラする原因なのです。

【考察シリーズ】
バカバカしい軽自動車の馬力規制の考察(考察シリーズ30)
自動車の車幅に関する考察2(考察シリーズ29)
自動車の車幅に関する考察1(考察シリーズ28)
自動車盗難(2013)の考察(考察シリーズ27)
ラリーアートとSTIの明暗について(考察シリーズ26)
衝突防止装置の普及を加速するための考察(考察シリーズ25)
ランエボの維持費についての考察(考察シリーズ24)
もっと光をあてていい軽自動車の考察(考察シリーズ23)
高速走行中に集中豪雨に遭った時に関する考察(考察シリーズ22)
自動車部品の革新についての考察(考察シリーズ21)
ドアロックする?しない?についての考察(考察シリーズ20)
スバルアイサイト(EyeSightVer.2)の考察(考察シリーズ19)
自動車ワイパーの考察(考察シリーズ18)
冬場に常時エアコンを使う是非についての考察(考察シリーズ17)
雑誌の自動車評論、試乗レポートについての考察
ヘッドライトなど自動車部品の共用化についての考察(考察シリーズ15)
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新車購入の考察その2 購入は現金、マイカーローン、それとも残価設定ローン?
新車購入の考察その1 ディーラーか業販店かそれともネット通販か?
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ETCカードの考察(考察シリーズ10)
自動車5ナンバーの栄光と挫折の考察
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高速道路の無料化メリット・デメリットについての考察(その7)
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浜石岳、さった峠、三保の松原、日本平2013 前編
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