2010年02月04日

連鎖するトヨタ車の不具合報道についての噂と考察(考察シリーズ14)



あくまでも噂とそれに基づいた筆者の想定の話しです。

1)アメリカで販売されたトヨタ車のアクセルペダルの不具合について

アメリカの自動車業界の圧力で元々故障や不具合の多いアメ車に比べると、正しい使い方をしていれば、また、問題発覚後さっさと改善してしまえば、たいしたことではなかった些細な不具合で、図らずも2008年自動車の販売数世界一に躍り出てしまった、人気絶頂の憎きトヨタ叩きがアメリカ政府、議会、消費者団体から始まり、従来の卑屈な日本人らしく、すぐに素直に謝り反省をしなかったトヨタに対し、アメリカのマスコミや個人ブログが相当感情的になって攻撃しています。

販売台数世界一になって我が世の春を謳歌し、天狗になっていたトヨタがその問題の大きさにやっと気がついたのは、事故発生から数ヶ月後で、ようやく謝罪し、リコール・改修・販売の一時中止を決めましたが、その火の粉はもう止められないぐらいに炎上したあとでした。

その死亡事故が乗員によりビデオに撮られYoutubeに投稿されたのも問題をさらに大きくした原因でした。よく「企業の危機管理対策」と言われますが、それがうまく機能していなかったのでしょう。

元々なぜ同じトヨタの車種でもアメリカで販売された車にだけに問題があったのか?というと、それはアメリカで販売される車の部品には、できるだけアメリカ製の部品を使うようにというアメリカ政府からのお達しがあり、部品の品質や機能に十分配慮した日本製品が使えなかった側面があると噂されています。

でもそれをトヨタが表だって言うと、「アメリカ製品の侮辱」「責任逃れの言い訳」とさらに火に油を注ぐことになりかねないので、こそっと仲のいい評論家やブロガーだけにそのような情報を流しました。

でも例えそれがそうであったとしても、その不完全な部品をテストして採用したのはまぎれもないトヨタであり、万が一品質や機能に問題があっても、安全に働くよう設計から見直す必要があったのに、それをしなかったトヨタにやっぱり非があります。

つまり販売台数世界一になり虎の尾を踏んでしまった結果、これほどまでのバッシングを受けることになりました。普段からのロビー活動や企業内のリスク管理にも問題があったことはもちろんです。


2)新型プリウスでブレーキが効かない!?

最近の車は走る電子回路と言っていいほどアナログな部分は排除され、操作のすべてになにかしらの電子制御が関わっていると言っても過言ではありません。

特にハイブリッドカーとして先進的イメージを世界に植え付けたプリウスでは、ブレーキは減速するためだけの装置ではなく、ブレーキをかけることで発電をおこない(自転車のダイナモを倒すのと同じ)、そこで得られた電気をバッテリーに蓄えるという回生ブレーキを使用しています。

最近の電車でもこの回生ブレーキを利用して省エネをうたっていますし、電動アシスト付き自転車でも採用されていたりと結構ポピュラーな技術となっていますから、決して最新技術というものではありません。

ではなぜそれが原因と思われるブレーキ異常が起きたのか?ですが、さすがにこれは1)のようにアメリカ品質の責任には転嫁ができない問題で、単純に電子制御のチューニングの問題だと思われます。

いや回生ブレーキの構造自体の問題かもしれませんが、そこはトヨタでまだ詳しい発表がおこなわれていないのでわかりませんが、多くの場合は、電子制御のソフトを変更するだけで済むようになってきたのが最近の車の特徴です。
#今日2月4日の話しでは回生ブレーキの問題ではなく「ABSのコントロールを前車から変更したためのフィーリングの問題」とのことですが、本当かどうかはわかりません
#確かにABSはメーカーや車種によってフィーリングがだいぶんと異なりますので、前のプリウスから新しいプリウスへ乗り換えた人が同じようにブレーキをかけた場合、フィーリングが違っていたら、特に神経質な人はブレーキが効いてくれないと思ってしまうことがあるでしょう
#記者が質問で「ブレーキの不具合」と言ったことに対し、ムッとして「不具合ではない!」と副社長が決めつけて激高したようだが大人げのないことです

しかしトヨタの先進性の象徴であるプリウス叩きは、トヨタにとってはアメリカのアクセル不具合と同じかそれ以上大きなイメージダウンにつながるでしょう。

一般論ですが、トヨタのユーザーって細かなところに不具合があっても絶対に許せない神経質なタイプの人が多いのではないかと思うのです。

もちろん今回はブレーキですから、決して細かなところではないのですが、一度でもそういう現象が起きたならば、次からは自分が気をつけよう、ちょっと早めにブレーキかけるクセをつけようとか、私なら考えるのですが、最近ではこれは不具合なので直すのが当たり前だとなるようです。

gal_15.jpg新しい技術を導入したら、なにかと問題が起きるもので、ランエボ10の最新装備SST (Twin clutch SportShift Transmission)も、時にバックギアがうまくかみ合わず、それでもよせばいいのにさらにアクセルを踏み込んで暴走させるバカがいたらしくリコールとなりました。

マニュアルミッションの経験があればギアがうまく入らなければ、普通に最初から入れ直すのが当然だと思うのですが、ATの経験しかないと、そういった原理がわからないからなのでしょう。

トヨタが昔からそういうタイプのユーザーを大事にし多く抱えてきたことで、裏目に出ている面があるのではないかと思ったりします。

やっぱり新しい技術の採用はトヨタには似合わず、ホンダやその他のメーカーに任せておいて、十分こなれてきたところで、満を持してさらに磨きをかけて、ついでに見掛けもよくして、採用するというのが本来のトヨタ流じゃないかなと思うわけです。

以前、仕事で乗っていたスバルレガシィでエアフロの不具合を経験したことがあります。市街地で信号待ちで突然エンジン停止、その後始動不能となりました。

しかしレガシィのエアフロは弱く、時々不調になること、そうなるとエンジンが停止することを聞かされていたので、その時は冷静に対応できました。もし、まったくそれを知らず、しかも雨の日の夜の幹線道路や逆に人里離れた山の中で起きたらと思うとゾッとします。

そんなスバルユーザーなら常識とも思える不具合でも、なぜかリコールにならないところが、さすがスバルというかスバルユーザーです。トヨタならユーザーが騒いで間違いなくリコールだったでしょう。

3)一連のトヨタ叩きがなぜ昨年から一気にでてきたのか?

アメリカでのアクセルペダル問題はすでに1)で書いたように、それまでずっと世界一を守ってきたアメリカ人のプライドを吹き飛ばし、2008年に自動車販売台数世界一になったため、そのお仕置きだと考えて間違いないでしょう。

問題は2)のプリウスのブレーキが効かないというスクープ記事です。

2008年までは世界でもっとも多くの広告宣伝費用を使っていたのはおそらくトヨタではないでしょうか。詳細なデータが見つけられないのですが、少なくともそれまで10年間いつも世界中の企業でトップ5には入っていたと思われます。

日本国内においても宣伝広告の量はダントツの多さでした。しかし2008年後半に起きたリーマンショック以降、世界中で販売台数が大きく落ち込み、2009年からトヨタの広告宣伝が激減しました。

広告宣伝費が減少する前には、トヨタの幹部から「逆らうなら広告を切る」のひと言で世界中のマスコミは、黙ってしまうのが普通でした。またトヨタの重鎮は政府周辺や各種の経済団体の重要なポジションにくまなく配置され、トヨタにとってネガティブな話しは、札束と権力で押さえ込むだけの力を実際に持っていました。

ところが2009年から、アジアメーカーの躍進、リーマンショックの影響に加え、アメリカのリコール対策に莫大な費用がかかり、トヨタの広告宣伝費が大幅に削減(半減ともそれ以上とも言われている)され、マスコミも今までは神様のように崇め奉っていたトヨタにそれほど気を遣わなくてもよくなりました。

さらに日本経済、特に製造業の業績が落ち込む中、トヨタが上席を独占する経済界、財界の各種団体や業界団体の力が、相対的に弱体化してきました。これらがトヨタのネガティブなニュースが急に流れるようになった最大の理由です。

ただそれでもまだトヨタは大きなスポンサーですから、今回のプリウスのブレーキ問題は朝日新聞の2月3日のスクープだったと思いますが、読むと恐る恐る気にしながらという面がなきにしもありません。

追い打ちをかけるように2月4日も朝日の1面に「実はその不具合は知っていて、こっそり直していた」ことがスクープで掲載されています。

トヨタの仕返しを恐れずよくぞメディアとしての使命を果たしたと朝日新聞をほめたいところですが、代表的な日本企業が、これによってしぼんでしまうと、日本経済にとって大きな痛手です。

この記事を喜ぶのはトヨタ以外の海外自動車メーカーと国内のトヨタ系列以外の販売会社(ディーラー)ぐらいでしょう。

もしこれが2008年前半までのトヨタだったら、今回の記事が、しかも全国紙のトップに出てくることは絶対にありませんでした。激しい価格競争、アメリカのリコール問題、F-1撤退、社長交代による混乱などで、相当にその体力を消耗していたのでしょう。

このスクープを止められなかったトヨタの広報部は、今後大幅な人事異動が起きるでしょうし、朝日新聞にトヨタの広告が載ることはしばらくないでしょう。

広告掲載が絶対ないと言えないのは、朝日がさらにネガティブキャンペーンを特集を組んでやろうと思っていたけど、トヨタが広告を朝日に出すことで、その掲載をやめるという取引があり得るからです。

マスコミ(メディア)と大企業というのは、綺麗事は言っていても、そういう微妙な関係で成り立っているものなのです。

あっ、あくまでもすべて噂、噂ですから、関係者の方は気にしないで捨て置いてください。

【考察シリーズ】
バカバカしい軽自動車の馬力規制の考察(考察シリーズ30)
自動車の車幅に関する考察2(考察シリーズ29)
自動車の車幅に関する考察1(考察シリーズ28)
自動車盗難(2013)の考察(考察シリーズ27)
ラリーアートとSTIの明暗について(考察シリーズ26)
衝突防止装置の普及を加速するための考察(考察シリーズ25)
ランエボの維持費についての考察(考察シリーズ24)
もっと光をあてていい軽自動車の考察(考察シリーズ23)
高速走行中に集中豪雨に遭った時に関する考察(考察シリーズ22)
自動車部品の革新についての考察(考察シリーズ21)
ドアロックする?しない?についての考察(考察シリーズ20)
スバルアイサイト(EyeSightVer.2)の考察(考察シリーズ19)
自動車ワイパーの考察(考察シリーズ18)
冬場に常時エアコンを使う是非についての考察(考察シリーズ17)
雑誌の自動車評論、試乗レポートについての考察
ヘッドライトなど自動車部品の共用化についての考察(考察シリーズ15)
連鎖するトヨタ車の不具合報道についての噂と考察(考察シリーズ14)
新車購入の考察その2 購入は現金、マイカーローン、それとも残価設定ローン?
新車購入の考察その1 ディーラーか業販店かそれともネット通販か?
車の大規模オフラインミーティングについての考察
ETCカードの考察(考察シリーズ10)
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カーナビについての(自己流)考察(考察シリーズその4)
ETCについての考察(考察シリーズ2)
ランエボ]に付けたオートクルーズコントロール(以下クルコン)についての考察



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