2012年11月17日

衝突防止装置の普及を加速するための考察(考察シリーズ25)


全国でクルマが暴走する事故が多発していて2011年には約6432件発生している(警察庁)とのことです。この数字1日にすると毎日18件起きていることになります。ちょっと最近のニュースをネットから拾ってみるだけでもこの通りです。

 ( )内は加害者の年齢
「75歳の車が暴走、歩行者1人死亡、1人重体…花巻」2012年11月4日
「コンビニ駐車場でペダルを踏み間違えて暴走、はねられた客が重傷」2012年11月3日(67歳)
「軽トラ暴走:埼玉・川越の中学校で4人けが 「誤って急発進」」2012年10月8日(60歳)
「スーパーに車突っ込む 店員ら3人軽傷 60歳男性「ブレーキとアクセル踏み間違えた」」2012年9月1日
「コンビニに女性の車突っ込む 男児含む4人負傷 埼玉・狭山」2012年8月27日(56歳)
「「ネッツトヨタ」に車突っ込む、男性客が軽傷 大阪狭山市」2012年8月17日(81歳)
「コンビニに車突っ込む、4人けが 店内で男児が一時下敷きに 愛知」2012年7月23日(70代)
「「サーティワン」に車突っ込む 親子連れ軽傷 堺」2012年7月7日(85歳)
「スーパーに車突っ込む 7人負傷し1人が心肺停止 静岡・磐田」2012年7月5日(84歳)
「ATMコーナーに車突っ込み、男女6人はね飛ばされる 千葉・君津市」2012年6月29日(79歳)
「大東で車急発進、ブレーキとアクセル間違える」2012年6月27日(86歳)
「小学校で車暴走、車と物置に衝突 甲府、けが人なし」2012年6月19日(60代)
「大阪市旭区のコンビニに車突っ込む 男性客1人が軽傷」2012年6月5日(50歳)

こうしたクルマが暴走してしまう事故の多くはアクセルとブレーキの踏み間違いで、比較的高齢者ドライバーの割合が多いというのが特徴です。

もうひとつは脇見運転やボーッとしていて前のクルマに追突してしまう事故も私の知る限りでは非常に多く、これが高速道路で起きると悲惨な事故につながります。

居眠り運転はもってのほかですが、高速道路などで単調な運転になると前方への注視がおろそかになり、タバコに火をつけるためやカーナビの操作をしていて気がついたら前に渋滞が発生していて突っ込んでしまうようなケース。

あとは渋滞の中でよく起きているのがノロノロ進んでは止まりを何度も繰り返しているとやはり単調となり集中力が薄れ、ちょっと目を離した隙に前車に衝突という事故で、これもよく目にします。

これらの事故を予防するために、以前このブログでも紹介しましたがスバルの「アイサイト」など衝突防止装置が各社で開発されています。

現在では各社が競って開発競争し、一歩リードしたスバルが先に商品化しレガシィなどに搭載し好評を得ています。

続いてこの10月から三菱が新型アウトランダーに「イーアシスト」を、トヨタが同じく10月よりレクサスLSにオプション設定と順次普及に向けて進められています。

2012subarumitsubihi.jpg

他のメーカーでは、マツダはこの11月に発売するアテンザに「スマート・シティ・ブレーキ・サポート(SCBS)+AT誤発進抑制制御」が、日産も年内にマイナーチェンジされる予定のエルグランドに「踏み間違い衝突防止アシスト」が設定されるようです。

201211mazda.jpg

一方、昔はこのような技術革新で率先してきたホンダは「マルチビューカメラシステム」の技術に関して公開をしているものの、具体的な商品化の予定はまだのようです。

どちらかと言えばホンダはもっと先のITS(高度道路交通システム)へ目が向いているようです。

そして困ったことに、各メーカーとも現在搭載または搭載できる車種は、前述の通りいずれも高級車かそれに近い車種ばかりで、実際にアクセルの踏み間違いのよる暴走事故がよく起きている軽自動車や小型車ではありません。

軽や小型車こそ、運転初心者や高齢者の多くが使う車種でもあり、暴走事故などを起こす割合の高いクルマなのですが。

つまり衝突防止システム自体がまだ開発直後と言うこともあり、価格が高いせいもあって、安価な普及車や軽自動車などに装備するのはメーカーが二の足を踏んでいるものと思われます。これは本末転倒ではないでしょうか。

現在の衝突防止装置の開発は各メーカーが巨額の費用をかけバラバラでおこなっています。そのような開発と実装に多額のお金と時間がかかるものは、本来は国が主導して、各メーカーから人とお金を出させてやるべきことかもしれません。

そこで共通の前後衝突防止基本パックを開発し、まずは低価格で全車にまず普及させるぐらいの意気込みでやってもらいたいところです。

もちろん高級車にはさらに各メーカー独自の安全機能や前車追随機能などそれぞれ特徴を持たせたオプションを組み入れることで差別化ができるでしょう。本来高級車に乗るような人には実はこのような暴走防止装置などあまり必要でなかったりします。

さすがにドイツのフォルクスワーゲンは「機を見るに敏」、「かゆいところに手が届く」モデルを日本向けに出してきました。

日本のメーカーのようにまずフォルクスワーゲングループの高級車アウディではなく、排気量1000ccの一番小型の「up!(アップ)」という車種に衝突回避装置を標準装備して出してきました。本来なら日本車もこうでなくてはいけません。

今からでも決して遅くないので、最低限必要と思われる「前後急加速抑制&低速度前方衝突防止装置」を各メーカー共通品として軽自動車から大型車にも装備を義務づけるようにすれば、一気に暴走事故や追突事故を大幅に減らすことが可能でしょう。

このようなちょっとした不注意による事故を防ぐことで様々ないい影響が生まれてきます。例えば世界中へ輸出される日本車には全車安全装備が付いているという安心感、様々な場面で使われ装置のノウハウを蓄積することにより、より安全で進化した装置の開発ができ、ユーザーにとっては対物や車両保険料が大幅に下がることとなるでしょう。

トヨタやホンダが力を入れているITSなど日本独自のものにお金をつぎ込むよりも、世界中でいますぐに役立ち、事故を大幅に減らせる装置なのですからもっと優先的に日本が主導してやっていくべきでしょう。

現在のアイサイトが10.5万円、イーアシストが9.5万円、レクサス(トヨタ)のオプションはお高くて19万円、トヨタの他の一部車種には14.7万円のオプションなどメーカー独自の商品が10〜20万円で商品化されているわけですから、それらから余分な機能を大幅に削りとり、センサーなど部品の共通化などにより量産効果も考慮すると4〜5万円で標準機能をもった装備が実現可能となるでしょう。

それをいますぐなぜやらないのでしょうか?
そのせいで毎日何十人もの人が傷ついているというのに。

【考察シリーズ】
バカバカしい軽自動車の馬力規制の考察(考察シリーズ30)
衝突防止装置の普及を加速するための考察(考察シリーズ25)
ランエボの維持費についての考察(考察シリーズ24)

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