かつて東京世田谷の三軒茶屋に3館もあった映画館ですが、まず国道246号線に面した三軒茶屋映画劇場が1992年3月13日に閉館(現在はサンタワーズとして再開発)、次いで少し路地を入って奥まったところに、割とマニアックな映画が多かった三軒茶屋中央劇場が昨年2013年2月14日に閉館しました。
そして今年2014年7月20日に、中央劇場のすぐ近くにあって、最後まで頑張っていた三軒茶屋シネマがとうとう閉館してしまいました。

なぜ時代遅れの古びた名画座が閉じたぐらいでと思う人も多いでしょうけど、この3館は私にとっては青春の思い出がいっぱい詰まった映画館でした。
私が足繁く通っていた頃のこの3館は、名画座として旧作映画を週替わりで2本ずつ上映していて、独身時代の頃は仕事帰りや休日にまとめて映画を見るのに大変重宝していました。それになんと言ってもいつもそれほど混雑していないので、人混みが嫌いで、疲れたら足を伸ばせる場所へ自由に行き来できるのも便利でした。
三軒茶屋映画劇場があった場所にはサンタワーズ(商業施設、オフィス、高層住宅)
1925年(大正14年)開館、1992年(平成4年)3月13日閉館

三軒茶屋中央劇場は解体されず現在もそのままの姿で残されています
1952年開館、2013年(平成25年)2月14日閉館

三軒茶屋シネマ入り口跡。屋上にあるバッティングセンターはちゃんと営業してます
1954年(昭和29年)開業、2014年(平成26年)7月20日閉館

ちょっと時間があるなって言うときに、雑誌ぴあを買い、この3館の上映スケジュールをチェックすると、都合6本(3館×2本)の映画が常時上映されているので、その中からうまく上映時間に間に合うものや、観たい映画をピックアップして選ぶことができました。
そして入場時にぴあを提示することで100円だか150円が割引されましたので、ぴあの購入費は半分ぐらい元が取れるという仕組みです。また映画館によっては入場時に次回上映分の割引券もくれたので、ついつい翌週も出掛けることになります。

間違っているかも知れませんが、三軒茶屋映画劇場と三軒茶屋中央劇場は洋画中心、三軒茶屋シネマは洋画と日本映画がちゃんぽんだったように記憶しています。いずれも旧作の2本立てで、最終の回(1本)だけを観る場合には半額近い割引がありました。
また旧作と言っても、ロードショーが終わったばかりの映画が多く、1本の映画代で2本が見られるというのがメリットでもありました。それとあまり宣伝とかやっていないメジャーな映画でなく、一部の映画館で上映されていたような作品も混ざっていましたので、それと知らずに偶然名作を見つけるのも楽しみでした。
独身時代の土曜日は、他の平日とは違い定時には帰れる(当時は週休1日で土曜日はフルタイムの出勤))ので、急げば2本とも観られます。
またその頃は三軒茶屋に近いところに住んでいたので、日曜日にはパチンコに出掛ける同僚を横目で見ながら、朝から映画館をはしごして2本ずつ計4本を観たことも何度かあります(暗い青春?)。
さすがに1.5時間×4本の6時間以上、昭和仕様の狭くて固い椅子に座っていると、尻は痛くなるわ、身体はガチガチになるわで大変だった記憶がありますが、若さゆえできることでした。
仕事帰りに映画を観ようって時には、上映が18:00〜18:30頃から21:30〜22:00頃までありますので、空きっ腹を満たすため、映画館近くのスーパーやマクドナルドで簡単な夕食をテークアウトすることが多かったですが、上映時間ギリギリの時などは館内でもパンやお菓子を販売していたのでそれを購入するようにしていました。
また映画が終わったあと、映画館の近くには、一見するとちょっと怪しげで昭和の香りがプンプンする屋台っぽい店が路地のあちこちにあり、ちょっと小腹を満たすのには最適な環境でした。
現在でもその名残はまだ残っていますね。

いずれにしてもこうした思い出の名画座が閉館していくのは寂しいものですが、若い人の趣味の多様化、映画離れ、人口減など、各地で映画館の閉鎖が相次いでいるようで、時代の変化で仕方がないことなのでしょうね。
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