乱暴な話しですが、「三菱ランサーエボリューション] GSR(以下ランエボX-GSR)」と軽自動車「ホンダN-WGN 660 カスタムG ターボパッケージ 4WD(以下ホンダN-WGN)」とを様々な点で比較してみました。


なぜN-WGNかと言えば、私がいまもし軽自動車を買うとすれば、これかなぁって思うからです。
下記の○△×は「○標準装備 △オプション ×設定なし」です。
■本体価格
ホンダN-WGN 1,676,571円
ランエボX-GSR 4,159,080円
■全長 x 全幅 x 全高とホイールベース
ホンダN-WGN 3,395 x 1,475 x 1,675 (mm) 2,520mm
ランエボX-GSR 4,495 x 1,810 x 1,480 (mm) 2,650mm
■車重
車重は軽いほど加速性能や燃費がよくなります。さらにコーナーリング性能や制動性能にも影響します。
ホンダN-WGN 900kg
ランエボX-GSR 1,550kg
■最少回転半径
狭い道や駐車場に入れる時など取り回しの良さは、最少回転半径に依存することが多く、当然小さいほど取扱いは楽です。
ホンダN-WGN 4.70m
ランエボX-GSR 5.90m
■変速装置
大きく分けるとマニュアルとオートマですが、オートマにもいくつか種類があり、トルクコンバーター式一色だったものが、最近はDCT(三菱ではTC-SST)と言われている自動マニュアルや無段階変速のCVTなどが普及してきています。
ホンダN-WGN インパネCVT
ランエボX-GSR フロア6速TC-SST
■エンジン排気量・種類
ホンダN-WGN 658cc 直列3気筒DOHCターボ
ランエボX-GSR 1,998cc 直列4気筒DOHCターボ
■エンジン馬力・トルク
軽は今でも自主規制があり、馬力等が制限されています。小型車や普通車の場合も以前は馬力の自主規制がありましたが、現在はなくなっています。軽自動車の馬力制限が解除されるのはいつのことでしょう。
ホンダN-WGN 64ps/6000rpm 10.6 kg・m/2600rpm
ランエボX-GSR 300ps/6500rpm 43 kg・m/3500rpm
■パワーウエイトレシオ・トルクウエイトレシオ
ホンダN-WGN 14.06kg/PS 84.9kg/kg・m
ランエボX-GSR 5.17kg/PS 36.05kg/kg・m
■0-100km/h 加速性能 ※某雑誌社計測値
ホンダN-WGN 13.5秒
ランエボX-GSR 5.4秒
■燃費(JC08モード燃費)
ホンダN-WGN 24.2km/l
ランエボX-GSR 10.2km/l
■燃料タンク容量
ホンダN-WGN 30L
ランエボX-GSR 55L
■タイヤサイズ
ホンダN-WGN (前)155/65R14 (後)155/65R14
ランエボX-GSR (前)245/40R18 (後)245/40R18
■サスペンション
ホンダN-WGN (前)ストラット式 (後)ド・ディオン式
ランエボX-GSR (前)ストラット式 (後)マルチリンク式
■ブレーキ
スポーツタイプには冷却機能を備えたベンチレーテッドディスク(Vディスク)式がおごられます
ホンダN-WGN (前)Vディスク式 (後)ドラム式
ランエボX-GSR (前)Vディスク式 (後)Vディスク式
■ステアリング
ホンダN-WGN パワーアシスト付ラック&ピニオン式
ランエボX-GSR パワーアシスト付ラック&ピニオン式
■安全装備 LSD
ホンダN-WGN ×
ランエボX-GSR ○
■安全装備 エアバッグ
運転席/助手席/サイド/カーテン/ニーエアバッグ
ホンダN-WGN ○/○/○/○/×
ランエボX-GSR ○/○/△/△/○
■安全装備 衝突軽減ブレーキ装置
ホンダN-WGN ○
ランエボX-GSR ×
■安全装備 ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)
ホンダN-WGN ○
ランエボX-GSR ○
■安全装備 トラクションコントロール
ホンダN-WGN ○
ランエボX-GSR ○
■安全装備 ESC(横滑り防止装置)
ホンダN-WGN ○
ランエボX-GSR ○
■安全装備 ISOFIX対応チャイルドシート固定バー
ホンダN-WGN ○
ランエボX-GSR ○
■安全装備 盗難防止装置
ホンダN-WGN ○
ランエボX-GSR ○
■快適装備 ディスチャージヘッドライト
ホンダN-WGN ○
ランエボX-GSR ○
■快適装備 アイドリングストップシステム
ホンダN-WGN ○
ランエボX-GSR ×
■快適装備 オートエアコン
ホンダN-WGN ○プラズマクラスター付き
ランエボX-GSR ○
■快適装備 UVカットガラス
ホンダN-WGN ○
ランエボX-GSR ○
■快適装備 アルミホイール
ホンダN-WGN ○
ランエボX-GSR ○
■快適装備 フロントフォグランプ
ホンダN-WGN ○
ランエボX-GSR △
■快適装備 シートハイト調節
ホンダN-WGN ○
ランエボX-GSR ×
■快適装備 クルーズコントロール
ホンダN-WGN ○
ランエボX-GSR △
■快適装備 床下ラゲージボックス
ホンダN-WGN ○
ランエボX-GSR ×
■快適装備 キーレスエントリー
ホンダN-WGN ○
ランエボX-GSR ○
■快適装備 リアワイパー
ホンダN-WGN ○
ランエボX-GSR ×
■グリーン税優遇
ホンダN-WGN ○
ランエボX-GSR ×
いやホント驚きますね。
本体価格4,159,080円のランエボX-GSRと1,676,571円のホンダN-WGNの価格差は2,482,509円、ホンダN-WGNからすると約2.5倍、ランエボX-GSRからすると4割の価格と言うことになります。さらに強制・任意の保険代、税金、ガソリン代、消耗品、メンテナンス代等を考えると、維持費も大きな差がつきます。
普通これだけ価格差があると、両車はまったく比較の対象にはならないと考えますが、どうしてどうして。
当然、最大出力、最大トルク、パワーウエイトレシオ、加速力、リアブレーキ性能については、ランエボX-GSRの圧勝です。って言うか、それらの性能がランエボX-GSRに優る4枚以上ドアがある量産車って、国内はもとより世界中を見たってそう多くはありません。
しかし、こと安全装備や快適装備(グリーン税制含む)に至っては、この半額以下の軽自動車と、いい勝負というか、ホンダN-WGNの圧勝なのです。
安全装備 ホンダN-WGN ○10 ×2 三菱ランエボX ○9 △2 ×1
快適装備 ホンダN-WGN ○11 三菱ランエボX ○5 △2 ×4
※○:標準 △オプション ×設定なし
安全装備でN-WGNが×の2つは、ニーエアバッグとLSDだけで、快適装備にいたっては圧勝です。
例えば横からの衝突時に乗員を守るカーテンエアバッグはN-WGNには標準装備ですが、ランエボX-GSRはオプション、衝突軽減装置いわゆる自動ブレーキやアイドリングストップ装置はN-WGNには標準、ランエボX-GSRでは設定なし。
もっともランエボXに乗る人が自動ブレーキや、燃費に大きく貢献するアイドリングストップ機能を積極的に欲しがるとも思いませんが、クルーズコントロールについてはランエボX-GSR初期モデルではOP設定もなく、私も最初は不要と思っていたところ、ふと思い立ってフォルティス用のクルコンを付けてみると、これが国道や高速の長距離を淡々と走る場合、足を休めることができて実に快適で重宝します。
クルコンやフォグランプは、N-WGNに標準装備、ランエボXはオプションとなっています。本来軽自動車よりもずっと長距離、長時間を走ることが多いランエボXこそ必要な装備ではないかと思うのですが。小さなスイッチを付けるだけで重量増にもならず、配線も元からされていますので、こうしたものはあっても困りません。
その他、雨の日はすごく役立つリアワイパー、正しい運転姿勢をとるための運転席のハイト調節機能、エマージェンシーストップシグナル(急制動時にハザード点滅)、ヒルスタートアシスト機能(坂道発進時の後ずさり防止)はN-WGNには標準装備ですが、ランエボXにはなし。
もっともランエボ標準装備のレカロシートはハイトコントロールがなくても、長距離とスポーツ走行には極めて快適で、個人的にはハイトコントロールよりもレカロシートのほうがずっと価値があると思っています。軽を買ってから運転席だけで軽自動車本体価格の2割ぐらいする高価なレカロをつける人もいるぐらいですから、その良さは使った人にしかわかりません。
あと高級車では当たり前になっているUVカットフロントガラス、キーレスエントリー、ディスチャージヘッドライト(HID)は双方ともに標準です。N-WGNのガラスはUV以外にIR(赤外線)までカットしてくれます。
いや最近の軽自動車の進化ってすごいものがあります。この軽にはABSやESC(横滑り防止装置)、イモビライザー、盗難防止装置、パドルシフトまで標準装備(ランエボXも標準)されているので、高級車とも言える400万円オーバーのランエボXは、200万円もしない軽自動車に対する優位性が走行性能やシートなど限定的なものとなってしまっています。オートエアコンは両車とも標準ですが、この軽(N-WGN)にはプラズマプラクター機能搭載オートエアコンですからなんとも驚きです。
確かに、0-100km/h加速は軽ターボのN-WGNで13.5秒(プリウスで約10.5秒)のところ、ランエボXはわずか5.4秒と驚異的な差でわかる通り、300馬力(私のは初期モデルで280馬力)のパワーを思い存分に活用し、自在に走り回る楽しさはなにものにも捨てがたく、それでありながら日常の足としても十分に使えるオールマイティさがあると言えます。
ただ普段日常的に使うクルマとして見た場合、果たしてどちらが便利で安全で必要十分の性能を持ったコスト面も含めて価値あるクルマかと聞かれると、、、最近気持ちが大いに揺らいできました。
ランエボの維持費についての考察(考察シリーズ24)
ランエボX から N-WGN へ その1(プロローグ)
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