2017年03月25日

クルマの最終評価は変速機で決まる



「クルマを買うとき、一番重要視するのはなに?」って考えると、私の場合、おそらく他の人とは違う回答になることは自信があります。

スタイル?メーカー?ドアの枚数?最大乗員数?安全装備?静かさ?エンジン性能?高速安定性?価格?ディラーの対応?居住性?評論家の意見?イメージの良さ?車幅や車高、小回り性能?駆動方法?環境性能?諸元データ?

いろいろと判断基準があってよいと思います。

私の場合、車を買うとき、まず最初に気にするのが「変速機(トランスミッション)」なのです。

若いときは中古で買う車はマニュアルミッションが主流という時代だったので、当然それを選び、自在に操り、楽しんでいましたが、やがてはどこへ行っても渋滞に遭うのでオートマが楽ちんでいいなぁって思って選択。

都市部に住み、家族が増えてきて、長距離よりも近距離の走行が増えるにつれて、やっぱりマニュアルはなにかと不便で、その後長くトルコン式オートマに乗り続けました。トルコンATの性能も、3速オートマから4速、4速ロックアップ式とわずかながら進歩していきます(約18年ほど前までの話です)。

lc500.jpg右の写真は最新のレクサス LC 500の10速ATですが、近年トルコン式オートマは高級車では6速、8速とか増え続け、しかも全速ロックアップ機能付きなんて夢みたいな発展ぶりです。最近ではメルセデスなど高級車だけでなく、トヨタやホンダからも10速ATが登場しています。あと20年ほどすれば45速オートマとか出ているのでしょうか?

冗談はさておきランエボ10を買ったのも、ミッションがマニュアルやトルコンATだけでなく最新のDCT(デュアルクラッチトランスミッション)の選択があったからです。

早くこれを積んだクルマに乗りたくて、当時はDCT付きのゴルフやアウディなんて外車も視野に入れていました。

ランサーエボリューション]の6速DCT
sst.jpgこのDCT、三菱ではツインクラッチSSTと呼んでいましたが、基本構造は同じでマニュアルトランスミッションを自動で変速してくれる装置と言えばわかりやすいかもしれません(余計混乱?)。トルコン式オートマの欠点をなくし、マニュアルトランスミッションを電子的にしかも変速のタイムロスをなくすため、偶数段と奇数段それぞれにクラッチを待機させ(デュアルクラッチ)、変速時のタイムラグをなくし、伝達効率を上げる現在ではもっとも理想的な変速機といってよいでしょう。

欧州車ではコンパクトカーにまでこのDCTが広がりつつありますが、日本ではあまり普及しないのは、コストと構造の複雑さ(製造の複雑性や整備性の悪さ)、重量、耐久性で、技術パテント料もネックになっているようです。

したがって日本車で現在DCTがついているクルマは、上記のランエボは生産中止になり、今では日産GTRとホンダフリードなどわずか数種類にとどまっています。

欧州車では、ポルシェ、フェラーリ、ベンツ、アウディ、フォルクスワーゲン、BMW、ボルボ、アルファロメオ、ルノーなどほとんどの大メーカーが多数の車種に搭載しています。

さて、話は戻り、現在乗っているN-WGNはCVTという変速機を使っています。

日本車の軽や小型車の多くはこのCVTが使われています。日本メーカーでいち早くCVTを導入したスバルは300馬力を超える最新のスポーティカーWRXにまでCVTを搭載しています。

そのCVTという変速装置、実は普及しているのは世界の中でも日本(日本車)だけという悲しい実態です。ガラパゴス状態です。

世界中でMTやトルコン式AT、DCT、AGS(オートギアシフト)など様々な変速機が使われていますが、CVTに関してはオランダ人が発明し、日本の独自技術というわけでもないのに、日本だけで発展普及しています。

理由は多くは語りませんが、つまり日本のユーザー指向、道路事情、修理技術、製造コスト、公表燃費などに有利だからと言うしかありません。

CVTは運転においての違和感や高速走行での燃費悪化が大きなデメリットとしてあげられますが、日本人の器用さと、地方の幹線道や高速道路以外では低速走行または渋滞箇所が多く、欧州や北米と比べクルマの平均速度が低い日本の環境にCVTが合っているとも言われています。

元々無段階変速のCVTに、わざわざ段差をつけてドライバーの違和感を和らげようとしていたり、日本人の改善好きも影響しています。

わかりやすいボッシュCVT自動無段変速機の動画


私も街乗りでは便利に思ったCVTですが、ちょっと山道などを走るときには違和感がつきまとうのと、高速を走り続けると燃費が一気に悪化することには驚きました。

DCT付きのランエボ10で、街乗りリッター5〜6kmが、高速走行をすれば約2倍の10kmに上がるのに対し、N-WGNは街乗りでリッター12〜13kmが、高速走行しても13〜14km程度とほとんど燃費が変わりません。

初めて川崎−京都間約480kmを走ったとき、タンク容量30リットル入るので燃費15km/Lで行けば楽勝に無給油で走行可能と思っていたら、なんと岐阜までも持たず、350km走った愛知県内で空っ欠になってしまい、危うく高速道路上でガス欠になりかけました。

CVTは他の変速装置と違って、高速になればなるほど変速装置にエンジン性能が食われてしまい、わかりやすく言えばエアコンを2台全開で回しているような感じになります。

低速域では気にならないそのデメリットも、いざ長距離を高速走行すると嫌でも感じることになります。

重い4駆にさらに荷物満載したレガシィツーリングワゴンでも、抵抗が大きそうなぶっといタイヤに高出力のランエボでも川崎−京都間は無給油で走行が可能でしたが、燃費がいいと自慢げにPRする軽がその2/3程度の距離しか走れないとは思いもよりませんでした。

その原因が燃料タンク容量だけでなく、CVTという低速走行向きの変速装置にあることは世の中的にあまり知られていません。

じゃ、CVTのクルマになんか乗るなよ!って言われそうですが、今では変速機というのはユーザーが選択できる範囲が非常に少なく、メーカーから決められた製品を選ぶしか方法がありません。

もしほしいと思うクルマにMT、DCT、トルコンAT、CVTと変速機が選択できるのなら、値段が一番高くなるのは当然としてもDCT、あるいは多段式のトルコンATを選ぶでしょう。それが私のスタイルです。

それができない現実がクルマ好きにとってはとても悲しいことです。

さすがにミニバンは嫌ですが、どこかの国産メーカーでハイブリッドではないスポーティな小型車に、どうかDTCを乗せてくれないでしょうか?私みたいに変速機でクルマを選ぶという奇特な人向けに、、、

参考サイト
最近の車がATではなくCVTが多い理由

私はなぜCVTを嫌うに至ったのか

「CVT」の終わりは日本車の始まり 2014年クルマ業界振り返り

私のマイカー遍歴 その1
私のマイカー遍歴 その2
私のマイカー遍歴 その3(最終回)



posted by makan at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | その他雑感
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