過去にVWポロをベースとした「フォルクスワーゲン・ポロ R WRC」がWRC(FIA World Rally Championship)を席巻したのは、2013年から2016年の4年間でした。なにか遠い昔のような気がしましたが、割と最近なのです。
参加初年度の2013年はWRC13戦中10勝、2014年は13戦中12勝、2015年は13戦中12勝、2016年は13戦中9勝(4年間で52戦43勝、勝率8割3分)など、もはや負けるとニュースになるぐらいの圧倒的な強さでした。
そのワークス体制で参加していた4年間は、一度も他社のラリーカーやドライバーに年間王座を譲ることがなく、ドライバー部門とマニュファクチャラー部門の両部門でトップに君臨し続け、フォルクスワーゲンは有名なゴルフだけではなくポロもあるんだぞと、その存在感を高めることに成功していました。

出典:RedBull
電撃的にポロが去った後の2017年以降は、フォード・フィエスタWRC、ヒュンダイ・i20クーペWRC、トヨタ・ヤリスWRC、シトロエン・C3 WRCなどが群雄割拠し、さながら戦国時代の様相です。
フォルクスワーゲンと入れ替わるように満を持して2017年から参入した、フォルクスワーゲンとは世界最多販売台数を僅差で競っている資金力のあるトヨタですが、初年度はMスポーツ(フォード)、ヒュンダイに次ぐ3位と惨敗でした。いかにWRCでトップをとるのが難しいかわかります。
今年2018年は現在まで12戦が終わり、トヨタが僅差でマニュファクチャラー部門トップ、但しドライバー部門ではフォードやヒュンダイを駆るドライバーにポイントで差を付けられています。11月15日からおこなわれる最終戦でどう変わるでしょうか。

出典:Toyota
そのような中、新型「フォルクスワーゲン・ポロGTI R5」がこの10月のスペインでおこなわれたWRCのラリー・カタルーニャにテスト参加として帰ってきました。
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WRCの参加車両にはいくつかのクラスがあり、最近主流となりつつあるR5というクラスは、WRCの直下、WRC2のカテゴリーとなります。

出典:Volkswagen AG
R5クラスというのは、エンジンは1,600cc、4気筒ターボ、4WD、最大(販売)価格18万ユーロ(約2300万円)などの車両規制の中で競われるクラスで、今もっとも注目されつつあるクラスです。
で、今回テストデビューした「フォルクスワーゲン・ポロGTI R5」ですが、ノーマル状態で1.6リッター直噴ターボエンジンを搭載し、最大出力272馬力。車重は1230kg、停止状態から時速100キロまでは4.1秒とのことです。出典:Volkswagen Motorsport
兄貴分の市販車モデルのゴルフR(2リッター4WD、車両重量1,510kg、価格約560万円)は、310馬力で0-100km/hが4.6秒※ということなので、ポロGTI R5は排気量もパワーも一回り小さいものの、車重が軽く、さらにチューニングされたコンペティション用車両として0-100加速が0.5秒上回っています。※データ出典:Volkswagen
また過去のポロのラリー車は、「フォルクスワーゲン・ポロ R WRC」という特別な名称をつけて、市販車とは一線を画していましたが、今回は「フォルクスワーゲン・ポロGTI R5」と、市販されている「フォルクスワーゲン・ポロGTI 」にWRCのクラスを示すR5を付けたもので、より市販車に近い印象を受けます。
もっとも現在のポロの市販車には1600ccのモデルはないし、ましてや4駆モデルもありませんが。
市販モデルの新型ポロGTIは、幅が1750mmとなり、従来の5ナンバーサイズを超え、マツダのロードスター(ND)とほぼ同等のサイズ(幅)になりました。
エンジンは2000ccで200馬力ということで、これは排気量が同じシビックTypeRの320馬力、WRX STIの308馬力などと比べると控えめでかわいいものとなっています。
できればポロには、このWRC用の1600ccエンジンを乗せ、エンジンを使いやすくデチューンして250馬力&4WDというようなモデルを出してもらいたいな〜というのが本音のところです。もっとも出たとしても高くて買えそうもありませんので、叶わぬ夢です。
で、WRCですが、フォルクスワーゲンとしては以前のような完全ワークス体制ではなく、有力なプライベートチームに車両とノウハウなどを提供しサポートする形で来年から本格的に復帰するようです。
強豪ライバルチームがひしめき合う中、ポロが以前のように活躍ができるかどうか、来年のWRCに注目しておきたいところです。
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